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国会質疑
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2011年11月30日
国民生活・経済・社会保障に関する委員会

■国民生活・経済・社会保障に関する委員会に関する動画


○金子洋一君 民主党の金子洋一でございます。
 今日は、諏訪参考人、そして似鳥参考人、大変お忙しいところおいでをいただきまして、ありがとうございます。お一人に一問ずつお尋ねをさせていただきたいと思います。
 まず、諏訪参考人にお尋ねをしたいと思うんですが、私も大田区に四年間住んでおりまして、今の選挙区が多摩川を挟んだ神奈川県ですので、何となく目に浮かぶような感じがいたしましてお話を聞いておりました。
 日産の関係の会社と取引が多いということですので、日産の会社はもう既にかなり海外に移転をなさっている工場が多いと思います。その際、同じ取引のある日産の会社と例えばタイなりに一緒に海外進出をしていこうというようなことをお考えになったかどうかということと、あと、最近よく他国からの、シンガポールや韓国辺りから、法人税をうんと安くするから来ないかというような誘いがいろんな企業に来ているということでありまして、高付加価値商品が得意な御社でしたら多分そういう話もあるんではないかなと思いますので、その辺りのことをお教えいただければと思います。
 まずは諏訪参考人。

○参考人(諏訪貴子君) 今の御質問なんですけれども、確かに海外進出をされています。同業者でも海外進出する会社さん多いです。ただ、やはり大量生産系、今は部品系がかなり海外に移られていまして、私どものような多品種少量生産、そういったものはやはりまだ海外に進出する例が極端に少ないと言えます。今持ちかけているというか、経営者さんたちに一緒に出てみないということを私も話すんですけれども、やはり人をどうやって育てていくのか、何を求められているのかというのがいまいち分からないところがございますので、やはり工場を造るのがいいのか、アクセスポイントを持っていくのがいいのか、そういったものを今検討している最中です。
 あと、海外からの買収だとかMアンドAというお話なんですけれども、やはり私としてもいろいろ調べていく中で、逆に我々がMアンドAで中国に支店を持ったりだとか、タイに支店を持っている会社さんで後継者がいないところ、そういったところをMアンドAで一緒になってということを考えていましたら、逆にMアンドAのあっせん業者からは、中国で買いたい企業さんがあるんですけどと、かなりの金額を提示されましてちょっと心揺らいだんですけれども、やはりこうしてしまうと国内の技術流出してしまいますので、それはお断りしました。
 ただ、本当に今、中国さんですとか海外の企業というのは日本の技術というものがやはり欲しいので、やはり買いに来ているというのは事実でございます。

○金子洋一君 ありがとうございました。
 ちょっと追加でお尋ねをさせていただきたいんですが、御社もいわゆる外から見ると中小企業ということですので、なかなか、お話の中にもありました、若者が余り入ってこないということでしたので、そういう中でどうやって人をつくり上げていかれるのかと。人が財産のような職種でいらっしゃいますので、その辺りはいかがでしょうか。

○参考人(諏訪貴子君) 当社は、二〇〇八年から人材確保と育成という取組をやっておりまして、やはり若者にどうしたら来てもらえるかというプロジェクトチームをつくりました。その結果、二〇〇八年から現在に至るまでかなりの若手の採用がございまして、今、私が八年前に会社を継いだときには私より年下が二名しかいなかったんですけれども、現状では半分以上が四十歳以下という形になっておりまして、平均年齢も三十代後半。こういったやはりイメージアップですとかブランド力ですとかそういったものの強化ですとか、ちょうどあさって、ハローワークさんで経営者さん向けにセミナーやらせていただくんですけれども、やはり今まで製造業というのは若手の確保というのを大変苦手としていたんですけれども、やはり見せ方であったり手法であったり、そういったノウハウがありますので、そういったものをちゃんと身に付ければ、こういう工場でもまだまだ若者は興味を持ってきてくれるというふうに思っております。

○金子洋一君 どうもありがとうございました。
 それでは、似鳥参考人にお尋ねをしたいと思います。
 私の昔の選挙区も人口十万人の三重県の伊勢市というところで、その私の事務所のあったすぐそばのショッピングセンターの二階に似鳥さんの会社がありまして、よく子供と一緒に買物をさせていただきましたが、まあそれは余談で恐縮なんですけれども。
 海外に、インドネシアやベトナムに工場をお持ちになったと、人事権を持てる、そんないろんなコントロールが利くということでお持ちになったというお話でしたが、そういったところにお出になる際に、現地の政府なりなんなりと何らかの摩擦があったかどうか、あるいは何か御苦労があったのかどうかということについてちょっとお教えをいただきたいと思います。

○参考人(似鳥昭雄君) 普通は商社とかどこかに頼むんですが、うちの場合は銀行にお願いしまして、そちらの支店長を紹介していただいて、我が社ではとにかく、うちの商品開発は商社は入れないと、もう直接、今海外六百社ぐらい取引あるんですが、全部自社で、貿易も全て自前ということで、最初は素人でもだんだん良くなってプロが増えてくるということで、素人集団ですが、その立地を見付けることも建物建てるのも全部自前で、採用も全て、もう分からないことばかり、たくさんトラブルもありました。
 ある日本企業が撤退する場所をたまたま紹介していただいて、そしてそこをある程度安く譲っていただいて、インドネシアでスタートしたんですが、港が近い、それから雇用が安定だとか、インフラが整っているとかいうことでスマトラ島にしたんですよね。
 その後、たくさん賄賂の要求とか、ちょっとしたことが新聞に書かれて、政府から大量に役員が来てとか大臣が来てとかいうときもありました。それから、泥棒が非常に多くて、塀を二メートルから三メートル、四メートルにしたり、そうすると、今度はコンクリの壁を四回破られましてとか、あと、今度それを二倍にしたら、地中から今度は穴を掘って入ってきたりとか、いまだに非常にリスクがありますね。日本企業もうち一社だけですね、まだ。
 それでも、やはりもう技術者、十六年になりますから、工場長とか役員は現地の、当時採用した人たちがもう大半になりまして、日本よりも品質が良くなりましたね。最初の三年間というのはクレーム、クレームで売り物にならなかったんですが、だんだん良くなりまして、今はもう日本人が二人しかいないんですね。千三百人で、もう財務の責任者と人事の責任者だけで、あとは全員がインドネシア人ということですね。だから、最初は問題が多いけれども、年月を重ねてくることによってそれが克服できるということが分かりました。
 そして、会話は一つもできません、インドネシア語も英語も、みんな高卒ですから、工場、だから頭のいい人は一人もいないですけど、地元のだんだん大学とか優秀な人を採用しましてとかですね。だから、日本の今の工場よりも優秀な、クレーム率がもう〇・何%とかですね。
 ベトナムは、更に仏教国ですから、インドネシア人より、まあ失礼ですけど、日本人とか中国人に似ているのかな、三倍早いですね。もう一年目から、インドネシアが五年ぐらい掛かったのが一年ぐらいからできるようになりまして、今はほとんど九五%が女性、二十一歳の平均年齢の人がもうマネジャーになったりして、責任を与えれば予想以上に早く、今はもう売上げの五〇%が利益なんですよね、粗利益じゃなくて。だから、利益が、もう五十億の営業利益なんですね、工場が、百億の売上げにですね。
 なぜならば人件費なんですよね、異常に安いという。原料、材料も十数か国から取り寄せて、例えばニュージーランドとか、合板ですね、それからオーストラリア、それからチリとか、あと部品は中国とかタイとかいうところから入れまして、地元であるものは一つもないんですよ。全部輸入で集めて、そこで、そこの人間を教育をしていって、そして私たちは頭だけですね。企画、設計とか指導とかいうことをやっていっているということです。

○金子洋一君 分かりました。どうもありがとうございます。

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